映画レビュー/概要

550本目 ゴジラVSメカゴジラ
1993年
監督:大河原孝夫
主演:髙嶋政宏

評価:★★★★★

◎OPの演出、BGMから全てが神。ゴジラシリーズの中でもトップクラスに好きな一作。
◎メカゴジラのフォルム、そして武装がめちゃめちゃカッコイイ。ここは完全に人による好みは分かれそうですが、鳴海としてはめっちゃ好きです。
◯メカゴジラのみならず、ラドンやベビーゴジラなど、他の怪獣にも焦点が当てられており、ちょっとした親子の友情を怪獣達に感じてしまうところもまた良き


世紀末覇王


84年のゴジラから連なる平成VSシリーズ。
そのシリーズの5作目となる『ゴジラVSメカゴジラ』は、鳴海の記憶上一番最初に観たゴジラ映画でした。

令和の若い子は「なにそれ?」となる代表格であるビデオことVHSで、父親が見せてくれてからドハマリしたのを今でも思い出します。
そこからゴジラ作品を沢山観るようになっていったので、鳴海個人としても非常に思い出深い一作となっています。

さて、本編について触れていきましょう。
ゴジラVSモスラ』でやっぱりモスラには勝てないか……と、いつもの伝統を平成でも味わった後。
ゴジラに対する脅威に人類が結成したG対策センター。その新兵器として、『ゴジラVSキングギドラ』の際、ゴジラと共に海底に沈んだメカキングギドラから技術力を学び、メカゴジラを作ることになったというとんでもないSF設定。
そもそもメカキングギドラの出自を考えるとタイムトラベル理論的に頭が痛くなるところですが、そこはもう忘れましょう。

OPの伊福部昭氏のメインテーマが流れてからのロゴの出方があまりにもかっこよすぎる。
平成シリーズはどの作品もタイトルの演出が神がかっているのですが、今作は全てにおいて最高すぎます。
シン・ゴジラ』でも使われるくらいテーマとして誰もの耳に残る最高曲。

OPの熱も冷めやらぬまま、最初の怪獣対決はなんとゴジラVSラドン。
平成で久しぶりに対決となったゴジラとラドンですが、平成の造形美としてシャープになったラドンがこれまたカッコイイ。
特に、後半の熱戦を吐くファイアーラドンになってからもかなりイケメンです。

そして勿論本命はメカゴジラ。
目からも口からも腹からもビームが出るという、幼稚園児が最高に喜ぶ武装をしており、全身が武器というコンセプトは昭和のメカゴジラから脈々と引き継がれている点もまた良いですよね。

お決まりの自衛隊は呆気なくやられてしまうシーンも挟み、ベビーゴジラの登場。
ミニラと比べると圧倒的に可愛い恐竜みたいな感じで、可愛すぎてちょっとゴジラっぽくないと思われる方もいらっしゃるかもですが、次回作のリトルゴジラよりもこっちの方がまだ恐竜っぽいですよね。
ベビーゴジラを巡ってゴジラが戦うあたり、今までの平成ゴジラの中で一番”生物らしさ”を感じるなぁと思う次第です。
同族のために相手を倒す、というのは今まで破壊神として描写されてきたゴジラとはまた異なる部分です。

昭和時代には親としてのゴジラが描写される作品がいくつかありましたが、ベビーゴジラのために戦うゴジラがあまりにもイケメンすぎ。
倒れたラドンがゴジラを蘇生させ、メカゴジラを倒すことになる一連の流れは涙無しには語れません。
結局、本物相手に偽物では勝てないというジンクスを体現し、ウラニウムハイパー熱線でメカゴジラを圧倒。
華々しい爆発の中相手を爆散させるエンディングは、平成ゴジラシリーズの中でも圧倒的な見せ場としてトップ3に挙げたいくらい好きな場面です。
圧倒的強者、世紀末覇王という言葉があまりにも相応しすぎる最高なシーンです。

完全に思い出補正が入っていることは否めませんが、今でも好きなゴジラ作品の一つとして思い出の中で楽しく残っている一作です。





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